◎2022年9月21日:浅層埋設可能の管種とサイズが追加されました。
①水道事業:『水道給水用ポリエチレン管 (PE100、外径/厚さ=11以下、300以下のもの)』
②下水道事業:『一般用ポリエチレン管 (JIS K6761)3種管、300ミリ以下のもの』
Ⅰ.平成11年3月31日付で建設省道路局から『電線、水管、ガス管又は下水道管を地下に設ける場合における埋設深さ等について』通達(建設省道政発第32号、建設省国発5号)では、
1)水道用ポリエチレン二層管(JIS K6762 1種二層管)等は、別表の水道事業欄には記載されておりません。
2)但し、4 運用上の留意事項(5)において、給水管は同号に規定する本線には該当しない、となっており給水管は元々対象とはなっておりませんでした。
3)また、下水道事業においては、ポリエチレン管は対象となっておりませんでした。H11年3月31日通達文.pdf
Ⅱ.これまで、日本ポリエチレンパイプシステム協会(JP協)では、JP協規格品の普及啓発、採用拡大を目的として以下の活動を実施し、ご理解を得るよう活動して参りました。
1)水道事業においては、水道用ポリエチレン二層管(PE50原材料:低密度ポリエチレン)の浅層埋設に関するお問い合わせが多く、弊協会ホームページの二層管Q&A欄に2018年7月11日付で国交省道路局路政課道路利用調整室のご見解(通達記載の管種と同等以上の性能があると認められる)を掲載させて頂いておりました。・・・HPのQ&Aページ(以下、その内容の記載)
◎水道用ポリエチレン二層管(JIS K6762 1種管)の浅層埋設(道路下埋設)は可能か
当協会が判断できるものではありません。当該の道路管理者様にご確認ください。尚、当協会では次の内容を確認しております。
《1.国土交通省への確認》
平成11年3月31日付で建設省道路局から『電線、水管、ガス管又は下水道管を地下に設ける場合における埋設深さ等について』
通達(建設省道政発第32号、建設省国発5号)の通り、水道用ポリエチレン二層管(JIS K6762 1種管)を含む給 水管は本通達の
用途対象となっていません。
~以下、通達抜粋~
4 運用上の留意事項
(5)施行令第11号第3号に規定する本線とは ~中略~ なお、給水管及び引込線は、同号に規定する本線に該当しない。
※施行令第11号第3号:水管又はガス管の占用の場所に関する基準
ただし、当協会では本通達の『適用対象とする管路等の種類及び管径』にある水道用のポリエチレン管の性能と水道用ポリエチレン
二層管(JIS K6762 1種管)を比較した性能評価を建設省道路局国道課に依頼しました。
その結果、平成11年12月21日に『通達記載の管種と同等以上の性能がある』と認められるとご連絡を頂きました。
これにより、水道用ポリエチレン二層管(JIS K6762 1種管)の浅層埋設(道路下埋設)は可能と判断されます。
また、本件に関しあらためて平成29年3月3日、国土交通省道路局路政課道路利用調整室に上記の見解が現在でも有効
であることを確認致しました。
水道用ポリエチレン二層管(JIS K 6762)道路下埋設技術資料 水道配水用ポリエチレン管との強度比較:技術資料 No.99-03
資料はこちら ⇒20160302 道路下埋設技術資料.pdf
※省庁名、部署名などは見解を頂いた当時の名称です。
《2.公益社団法人日本水道協会による検討》
公益社団法人日本水道協会では、建設省の検討状況に合わせ、より実践的な水道管路の浅層化についての検討を進めるために
「水道管の浅層埋設に伴う管路並びに付属器具に関する
調査専門委員会」を平成10年6月に設置して水道管材料の安全性に関する評価・確認、仕切弁や消火栓、空気弁等、付属器具が
浅層化に対応するための技術的な検討などを行い、報告書としてまとめている。
その中で、水道用ポリエチレン二層管(JIS K6762 1種管)は最小埋設深度となる60cmでも安全性に問題ないと結論が得られてい
る。
水道管の浅層埋設に伴う管路並びに付属器具に関する技術的検討報告書 抜粋(社団法人日本水道協会 平成11年10月)
資料はこちら ⇒技術検討報告書.pdf
※省庁名、協会名などは当時の名称です。
(2018年07月11日)
Ⅲ.この度、令和4年9月21日に発出された事務連絡において、水道事業の中で『水道給水用ポリエチレン管(PE100 外径/厚さ=11以下 300mm以下)』と下水道事業の中で『一般用ポリエチレン管 (JIS K6761)3種管、300ミリ以下』について、平成16年2月17日に発出された事務連絡により強度が確認されたポリエチレン管と同等以上の強度を有していることが認められるので、今後の占用許可申請があった際の審査の参考とされたい、とPE100原材料の条件を満たすポリエチレン管が新たに対象追加となりました。
01_(事務連絡)電線、水管、ガス管又は下水道管を道路の地下に設ける場合における埋設の深さ等について.pdf
02_(地方公共団体向け)電線、水管、ガス管又は下水道管を道路の地下に設ける場合における埋設の深さ等について.pdf
尚、事務連絡文に記載されている管種のJP協規格品名称は以下の通りとなります。
1)『水道給水用ポリエチレン管(PE100 外径/厚さ=11以下 300mm以下)』
①JIS K6762規格の「水道用ポリエチレン二層管のPE100原材料の3種二層管(ISO寸法体系)」
②JP K001規格の「給水設備用ポリエチレン管のPE100原材料の1種管(JIS寸法体系)と3種管(ISO寸法体系)」
③JP K002規格の「水道用ポリエチレン二層管の内、PE100原材料の1種二層管(JIS寸法体系)」
2)『一般用ポリエチレン管(JIS K6761)3種管、300ミリ以下』
①JP K003規格の「一般用ポリエチレン管 3種管(PE100原材料のISO寸法体系)」
日本ポリエチレンパイプシステム協会規格品のご採用、ご検討賜りますよう、お願い申し上げます。
以上
(2023年01月06日)